「盡己竢成」 じんきしせい 己を尽くして成る待つ ~新川を背負う責任世代として~

2017年度 理事長所信

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公益社団法人 新川青年会議所

2017年度
第47代理事長 廣川 範樹

 

スローガン「盡己竢成」

じんきしせい 己を尽くして成る待つ

~新川を背負う責任世代として~

 

はじめに

 今の時代を言葉で表すならば、「混沌」という言葉がふさわしい。

 日本経済を見ると、高度成長期に活躍した一流企業が海外企業の傘下に入り、非正規雇用労働者が労働者全体の約4割を占める時代となった。力のある者と無い者の差がさらに広がってきている。一流企業に勤めていたら安心、終身雇用は当たり前、老後は年金生活という考えは、もはや過去の遺物でしかない。

 

 社会全体を見ると、インターネットは当たり前となり、直接相手と会わなくてもメールやSNSでコミュニケーションができる。子供たちは幼い頃から携帯ゲームやインターネットに囲まれて育つため、人と人との関係の中で生きていくことを学ぶ機会が減っている。表面上は愛想よく振る舞っても内では人に関わることを避けて自分を守ることに徹している人が多いように感じる。いじめ、うつ病患者の増加は、このような人間関係の希薄さが原因となっているのだろう。

 一体、何を信じ、何を考えて生きていけば良いのか、この先の未来が明るいのか暗いのか見通しが立たない時代だ。まさしく「混沌」としている。しかし、その混沌とした時代から新しい時代が作られてきた。

 時代が変わるとよく言われるが、時代は変わるものではなく変えていくものである。それは、過去の歴史を見れば分かってもらえるだろう。時代を変えるといえば大げさに聞こえるかもしれないが明治維新の際、志士たちは時代を変えようと動いていたのだろうか。現代のような時代を作れると思っていたのだろうか。明治維新とは、志士たちがただ必死にその時代に己を尽くし、生きた結果だったのではないだろうか。そして今の時代を変えるのは私たちだ。

 現在、少子化や高齢化が私たちの住む新川地域をはじめ、全国各地で問題になっている。この問題を解決しなければ地方は衰退し、消滅してしまう自治体も出てくるだろう。そのような時代の中心にいる私たちが青年経済人としてどう考え、どう行動していくかでこの地域の未来が左右されると言っても過言ではない。すなわち私たちは、未来の新川地域を背負う「責任世代」であるという自覚と覚悟で社会活動をしていかなくてはならないのだ。

 だからといって、その「責任世代」という言葉にプレッシャーを感じる必要はない。青年会議所活動を通して知識をつけ自己を磨き、地域の未来を考えることで自然にその責任とは何なのか分かってくるだろう。青年会議所活動を必死に行い、この時代に己を尽くした結果、未来は「成るように成る」のである。

 しかし、その青年会議所の活動は決して楽なものではない。かなり面倒くさい。したがって、仕事や家庭など様々な理由をつけて活動から逃げることもできるが忘れてはいけないことは、自分はどういう立場で青年会議所に関わっているのかということだ。メンバーのほとんどは、会員名簿に会社名が載っている経営者か後継者である。会社の看板を背負ってきている自覚があれば、どんなことからも逃げることはしないはずだ。そういった立場でありながら青年会議所活動ぐらいこなせない者に会社の将来を背負う資格は無く、また地域の未来を担うこともできない。

 そんな青年会議所活動をどうやって続けていけば良いのか。大事なことは「どうすればもっと楽しくなるか」を考えることだ。結果や数字ばかり求めていると、やがて活動がストレスに変わってしまう。ストレスは苦痛を生み、ついにはやめたくなってしまう。続けるためには「楽しむこと」である。それが精神面の充実に繋がり、いいパフォーマンスができるようになる。仕事も家庭も青年会議所活動も人生すべてを全力で楽しもう。そうすれば結果は自然についてくる。

「先ずは、己を尽くすことから始めようではないか。」

 

盡己竢成(じんきしせい)
大意:「自分の全精力を尽くして努力した上で、成功・成就を期待すべきである。
    力を尽くし切っていないのに失敗を運のせいにしてはならない。
    幸運を望む前に、まず自分の力を尽くせ。また、失敗した不運を嘆いて努力を止めてはなら    ない。
    さらに勤勉と辛抱を怠らず、成就を待て。
    成功者は、努力の限りを尽くした結果、自身の運命を拓き得たのである。」
■新川コミュニティ

 地方創生とは、人口の流出を防ぐこと、若い世代の就労・結婚・子育ての希望を実現すること、そして地域の活力を取り戻し、東京の一極集中を是正することである。その地方創生という名の下に行政は、自分の地域だけは何とか生き残ろうと躍起になっている。しかしそれは、我が町さえ良ければ他の地域はどうでも良いと言っているのと同じことではないか。まさしく今、人口の奪い合いという地域間競争が激化しているのだ。とは言え、そんなことをしていても地域が衰退していくという根本の問題を解決することはできない。私たちは私たちのやり方で地域を活性化していくべきである。

 先ずは、この新川地域に住む私たち自身がこの地域がどんなに素晴らしいかを知り、説明できることが大切だ。また、この地域の素晴らしさを知った上で地域間競争するのではなく、連携して東京やまた他の都市に発信していかなければならない。

 新川青年会議所は、魚津・入善・朝日からなる広域の LOM である。自分の地元のことは良く分かっているかもしれないが、他の地域のことはあまり分からないのではないだろうか。2015年に新川、滑川、黒部青年会議所の3LOM  でコミュニティ推進協議会を発足したが、黒部や滑川も含めた新川広域圏についても同じことが言えるだろう。

 私は、お互いのことをよく知りもしないのに分かったように意見したり、批判したりするのは嫌いだ。先ずは、お互いのことを分かり合うことから始めよう。そしてその土台を基として、どういったことで連携をしていけるのかを考えていこうではないか。

 

■新川地域の存続をかけて

 親の心子知らずという諺があるが、親が私に対し、どれだけの愛情をそそぎ苦労をして育ててくれたのか、自分が親になって初めて分かったことだ。同じように、この新川地域という素晴らしい地域を必死に守り、残してくれた先人の苦労は想像しがたい。今、責任世代となり、私たちも地域を残していくことの大切さにようやく気付けたのではないだろうか。もちろん今の子供たちにそんなことを言っても伝わらないだろう。しかし、この新川地域が将来も存続するかどうかは、その子供たちにかかっているのだ。まさしく子供は未来の希望であり、地域にとっての宝である。

 その「地域の宝」を磨き上げるのは私たちの役目だ。私が子供の頃は、学校行事以外にも地区などの行事ごとが沢山あり、今でも良い思い出として残っている。そういったことが育った郷土への愛着に繋がっていた。しかし、少子化・人口減少が急速に進み、さらなる核家族化の進行や地域のつながりの希薄化により、今は子供たちにとって思い出づくりの場が少なくなってきている地域も増えている。その結果として子供たちは郷土に対して愛着が芽生えず、将来故郷を離れていくため地域は衰退していく。

 私たちはこの新川地域に未来永劫、子供たちの声が響き合うようにするために、子供たちに地域の素晴らしさを伝え、郷土に対する思い出作りの場を提供し、郷土愛を育むことが必要だ。

 

■青年経済人とは

 青年会議所とは、志の高い青年経済人によって「修練」「奉仕」「友情」という三信条のもと、「明るい豊かな社会」の実現を目指す青年団体である。

 立派な謳い文句ではあるが、そもそも青年経済人とは何だろう。周りに対して、自分は青年経済人だと胸を張って言うことができる人はどれくらいいるだろうか。新川青年会議所メンバーには、はっきりとそうだと言えるようになってもらいたい。

 そのために、先ずは自社の利益を伸ばすためにはどうすれば良いのか、青年会議所をそういったことを勉強できる場としたい。そして、経営者や後継者の悩みや問題は、同じ境遇の人にしか分からないものであり、また異業種の集まりの中でこそ、視えてくるものもあるだろう。そういったネットワークがある中で、どうすれば自社のプラスになるように尽くしていくことができるだろうかと考えることが、青年経済人への第一歩となるのではないだろうか。

 そもそも自社の将来を考えていない者に、地域の未来を語る資格はない。私たちの資質が上がれば結果、私たちの暮らす地域の発展に貢献していけるのである。

 

■北方領土問題と根室青年会議所との友好

 国家とは、国土と国民があってはじめて国家と呼ぶことができる。

 1945年8月14日、日本がポツダム宣言の受諾を決定した後、同年8月28日から9月5日にかけてソ連は北方領土に上陸し占領した。北方領土は日本固有の領土でありながら現在に至るまで、ソ連およびそれを継承したロシアが実効支配を継続している。そのため現在、北方領土に日本国民は住んでいない。これは、自分の家の敷地の一角に赤の他人が家を建て住んでいるのと同じことだ。日本国民として、なんとも情けない話ではないか。

 また、日本の担当閣僚が「歯舞群島」の名を読めなかったように、日本国民の北方領土問題に対する意識が希薄となっている現代において、私たちは北方領土が返還されるまでこの問題を子々孫々に伝え、一日でも早く北方領土を日本国家と呼べるように返還要求運動を続けていかなくてはならない。

 新川青年会議所は本州の青年会議所では初めて北方領土返還要求運動を行った LOM  である。そして、根室青年会議所と44年の友好関係の下、この新川の地で継続的に運動し続けてきた。本年は根室青年会議所が55周年という節目を迎える年である。私たちは友好青年会議所である根室に赴き、先輩諸兄が創り上げてきた根室青年会議所との絆をさらに固く結んでいきたい。そして、根室の納沙布岬から北方領土を眺め、あらためて返還の要求は日本国民としての課題であると再認識し、活動を行っていきたい。

 

■会員拡大なくして新川青年会議所の未来はない

 組織とは、同じ目的を持つ者の集団であり、1人では組織とは呼べない。少子化や経済の混沌により、全国的に見ても会員減少が続いている。そしてこの新川青年会議所も例外ではない。過去を振り返ってみると、私が入会した頃は会員数80名、1委員会につき2例会2事業は当たり前であり、年間を通して本当に多くの活動を行ってきた。それは、あくまでも沢山のメンバーがいたからこそできたことである。しかし、現在では会員数も減り、1委員会につき1例会1事業である。このまま会員数が減少していけば、やりたいことも出来ないどころか最悪、組織としても成り立たなくなっていく。逆に1人でも多く会員が増えれば、新川青年会議所としてやれることや可能性が広がっていく。

 それが新川地域の発展に繋がっていくのである。

 新川青年会議所にとって会員拡大は最重要課題と位置づけ、全メンバーのネットワークを使い、全力で努めていきたい。

 

■結びに

 単年度制である青年会議所において、私は理事長としてたった1年間では何も成し遂げることはできないと、そんなネガティブなことは言いたくはない。

 私が2008年に新川 JC に入会してから9年間、LOMやメンバー、そして自分のために己を尽くして、楽しみながら青年会議所活動を行ってきた。それは理事長になっても変わることはない。「理事長所信」という目的意識をもって、ぶれることなく必死に。自分の思い描く未来に成ると信じて。

お気軽にお問い合わせください TEL 0765-22-5976 電話受付時間 9:00-17:00
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